株式投資をしていると、
「15時30分を過ぎたら株は買えないの?」
「夜にニュースが出たけど、すぐ株を売買できないの?」
「PTSって普通の株取引と何が違うの?」
と疑問に思うことがあります。
そんなときに知っておきたいのがPTS取引です。
PTSを利用すると、東京証券取引所などの通常の取引時間とは異なる時間帯でも、対応している銘柄を売買できます。
この記事では、株初心者向けにPTSの仕組みやメリット・注意点をわかりやすく解説します。
PTS取引とは?
PTSとは、「私設取引システム(Proprietary Trading System)」のことです。
東京証券取引所のような取引所を経由するのではなく、証券会社などを通じてPTS市場で株式を売買します。
簡単にいうと、
「通常の証券取引所とは別に用意された株式の売買市場」
と考えると分かりやすいでしょう。
通常の取引所では取引できる時間が決まっていますが、PTSには夜間の取引時間が設定されているものもあります。
PTSでは何時まで株を売買できる?

PTSの取引時間は、利用するPTSや証券会社によって異なります。
たとえばSBI証券のSBI PTSでは、2026年10月時点で現物取引について、
セッション:取引時間
デイタイム:8:20~16:30
ナイトタイム:17:00~23:59
となっています。
一方、ジャパンネクストPTSそのものでは、ナイトタイム・セッションが翌6:00まで設定されています。ただし、SBI証券では夜間PTSへの注文受付を23:59までとしています。
つまり、
「PTS=どの証券会社でも夜中まで同じように取引できる」
わけではありません。
利用している証券会社の取引時間を確認することが大切です。
PTSを使うと何が便利?
PTSには、通常の取引所とは違ったメリットがあります。
① 夜間でも株を売買できる
PTSの大きな特徴が、夜間に取引できることです。
たとえば企業が15時30分以降に決算発表やニュースを発表した場合、通常の取引所ではすぐに株を売買できません。
一方、夜間PTSに対応している銘柄なら、PTS市場で取引できる場合があります。
そのため、
「明日の朝まで待たずに売買したい」
という場合に利用できます。
ただし、すべての銘柄がPTSで取引できるわけではありません。
② 通常の取引所とは違う価格で取引できることがある
PTSでは、東京証券取引所などとは別の市場で売買が行われます。
そのため、取引所とPTSで株価が異なる場合があります。
例えば、
東京証券取引所:1,000円
PTS:990円
のように、同じ銘柄でも価格に差が生じることがあります。
反対にPTSのほうが高い場合もあります。
ただし、「PTSなら必ず安く買える」という意味ではありません。
市場ごとの需給によって価格は変わります。
③ より細かい価格で注文できる場合がある
PTSでは、取引所よりも細かい価格刻みで注文できる場合があります。
SBI証券では、PTS取引について取引所より細かい呼値で注文できることを案内しています。
例えば、
「1,000円では高いけど、999円なら買いたい」
というように、細かい価格で注文できる場面があります。
PTSと通常の株取引の違い
PTSと通常の取引所取引には、いくつか違いがあります。
PTSと通常の株取引の違い
PTSと通常の取引所取引には、いくつか違いがあります。
| 比較項目 | 通常の取引所 | PTS |
|---|---|---|
| 売買する市場 | 証券取引所 | 私設取引システム |
| 夜間取引 | 基本的になし | 対応市場では可能 |
| 取引できる銘柄 | 多い | 対応銘柄のみ |
| 株価 | 取引所の価格 | 取引所と異なる場合あり |
| 取引時間 | 決められた時間 | PTSによって異なる |
PTSは通常の取引所の「代わり」というより、別の市場で株を売買する仕組みと考えると分かりやすいです。
PTSは通常の取引所の「代わり」というより、別の市場で株を売買する仕組みと考えると分かりやすいです。
PTSで株を買うときの注意点
便利なPTSですが、初心者は注意しておきたいポイントがあります。
① すべての銘柄が取引できるわけではない
PTSでは、対応している銘柄だけ取引できます。
「東証に上場しているからPTSでも買える」とは限りません。
② 出来高が少ない銘柄では売買しにくいことがある
PTSでは、通常の取引所と比べて参加者が少なくなる場合があります。
そのため銘柄によっては、
・買いたい価格に売り注文がない
・売りたい価格に買い注文がない
・希望価格で約定しにくい
といったことがあります。
特に夜間PTSでは、板の状況を確認してから注文することが重要です。
③ PTSの株価だけを見て判断しない
PTSと通常の取引所では価格が異なることがあります。
例えば夜間PTSで株価が大きく上昇していても、翌日の取引所で同じ価格になるとは限りません。
翌日の取引所では、
・新しい買い注文・売り注文が入る
・投資家の反応が変わる
・新しい情報が出る
などによって価格が変動するためです。
PTSの値動き=翌日の株価と考えないようにしましょう。
④ 注文方法にも違いがある
PTSで利用できる注文方法は、証券会社によって異なります。
例えばSBI証券のPTSでは、現物取引の注文は指値注文のみで、成行注文や逆指値注文などは利用できません。
そのため、
👉 成行注文と指値注文の違いは?初心者向けに注文方法をわかりやすく解説
で解説しているような通常の注文方法とは、使える注文方法が違う場合があります。
PTSで取引するときは「板」を確認しよう
PTSを利用するときは、板情報を確認することも大切です。
板を見ると、
・いくらで買いたい人がいるのか
・いくらで売りたい人がいるのか
・どの価格に注文が集中しているのか
などを確認できます。
特にPTSは銘柄によって取引量に差があるため、注文を出す前に板を確認する習慣をつけておくと安心です。
PTSはどんなときに使われる?
PTSは、例えばこんな場面で利用されます。
夜に決算やニュースが発表されたとき
企業から重要なニュースが発表されると、株価が大きく動くことがあります。
通常の取引所が閉まっている時間でも、対応するPTSなら取引できる場合があります。
翌日の取引を考えるために株価を確認したいとき
夜間PTSの株価を見ることで、ニュース発表後に投資家がどのように反応しているのかを確認できます。
ただし、PTSの価格がそのまま翌日の取引所価格になるとは限りません。
PTSは初心者でも使える?
PTSは初心者でも利用できます。
ただし、最初から積極的に夜間取引をする必要はありません。
まずは、
- PTSとは何かを理解する
- PTSの板を見る
- 通常の取引所との価格差を見る
- 少額で仕組みを確認する
という順番で慣れていくと分かりやすいでしょう。
特に初心者の場合は、「夜でも株を売買できる」という便利さだけで使うのではなく、価格や板の状況を確認してから注文することが大切です。
PTS取引のメリット・注意点まとめ
最後にポイントをまとめます。
PTSのメリット
・通常の取引時間外でも売買できる
・夜間にニュースへ対応できる場合がある
・取引所とは異なる価格で売買できる場合がある
・より細かい価格で注文できる場合がある
PTSの注意点
・すべての銘柄が対応しているわけではない
・出来高が少なく売買しにくい場合がある
・取引所とPTSで株価が異なる
・PTSの株価が翌日の株価になるとは限らない
・利用できる注文方法や取引時間は証券会社によって異なる
まとめ
PTSとは、東京証券取引所などの通常の取引所とは別に、株式を売買できる私設取引システムです。
特に夜間PTSを利用すれば、通常の取引所が閉まった後でも株を売買できる場合があります。
一方で、PTSは通常の取引所とは異なる市場なので、取引時間・対応銘柄・板の厚さ・株価などに違いがあります。
「夜でも株を売買できる便利な市場」と覚えるだけでなく、PTS独自の特徴を理解して利用することが大切です。



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